小さい頃、自分は超大人になっていると思っていた

小さい頃、二十歳を過ぎるということは、すごく成熟した自分になっているんだろうと思っていた

世の中の分別が付き、状況に応じた判断ができて仕事もプライベートも充実していて、白い煙突がついた瀟洒な一軒家に住み、仕事から戻ると愛犬と奥さんと子供が飛びつくように迎え、手の込んだ様々な手料理を堪能し、ブランデーのグラスを傾け薄茶色に光る液体を見ながら微笑む

全くそんなことはなかった