スーパー銭湯で困ること

スーパー銭湯が大好きでよく行く

場所ごとに特色があって面白い

蒸し風呂なるものを発見

ミストのチカラが体をめぐり、温め、健康になるという

いいじゃないの

ドアが二重になっている

最初のドアを開けると蒸気がすでに立ち込めている

なかなかミストやな、これは

奥の扉を開けると白い霧が視界に、なだれ込んできた

室内の輪郭がほぼ見えず、白い霧しか確認できない

暗闇と一緒で、しばらくすると目が慣れて、見えるようになってくるかもしれんと期待を込めて立ち尽くすが、ミスト is ミスト、全く視界が開けない

うーーーっすらとぼんやり、左手前に人が座っているのが見える

腰掛けるところがあるのだな

おそらくL字型の椅子なのだろう

霧がやさしく、あたたかく身体を包む

これは気持ちいい

たまらん

おれも腰掛けたい

が、座るところが空いているのかどうかが分からん

左手前に1人いるのはなんとか分かる

が、正面と右奥に人がいるのかどうか、白い霧に包まれて全く分からない

気配はしない

いないと仮定して、進んでいき座ってしまうか

いや、人がいたらどうするんだ

その人の膝の上に座ってしまったら、今日の銭湯ライフが終わる

なぜにこんなにミストにする!?

見えんがな!!

蒸し風呂ルームで立ち尽くすおっさん

すでに座っている人から見たらかなり異様な光景だ

進んで、えいやと座るか、未確認物体を懸念し引き下がるか

手を左右に振り、少しでも霧を追い払おうとするが焼け石に水

左手前の人が、こちらを凝視しているような気がする

このおっさんは何をしとるんだ

ちと不審な感じを漂わせているなか、進んでいき、人様の膝に座るわけにはいくまい

残念だが引き下がるしかあるまい

外に出る

全てが見渡せる

どこに何があるか分かる!

なんて素晴らしいんだろう

蒸し風呂、あんなにミストにする必要ある?

濃霧を改善してほしい

見えんがな!