山手線空間貴族
朝の山手線は混んでいる
特に新宿駅では乗降客がとても多い
ホームにたくさんの人々が吐き出された後に、また多くの客が乗り込んでいく
一旦、ホームに客が降りていくと、一定の空間ができる
その空間を守ろうというお客さんがいる
山手線空間貴族だ
車内中程に詰めていくこともなく、余裕あるパーソナルスペースを満喫しながらスマホをいじっている
乗り込んでいくおれとしては、もうちょっと奥に移動した方がいいんじゃないかなと思う
次から次へ乗客が入っていくので、そのパーソナルスペースはあっという間に消え去り、スマホに夢中なので不意に押される形になり、何事!?という表情で奥に流されていく
何事!?ではない
真ん中に突っ立ていればそりゃ押されますわね
何事!?何事!?と慌てている
平安時代の貴族か!
皆の衆が乗ってくるんだから、車内中程に行きなはれ!
通勤電車が初体験ということもないだろう
どんな状況でも、麻呂は優雅に過ごすのじゃという性分なんだな
今日も明日も明後日も、不意に押され、何事ぞ!?と困惑しながら奥に流されていくのだろう