ドゥーオーアルガナクーガナ

東南アジア系のお母さんと幼稚園児くらいの息子が歩いていた

急に息子が道の真ん中に走り出す

ドゥーオーアルガナクーガナ!

お母さんがそう叫ぶと息子は止まり、振り返って微笑んだ

どこの国の人だろうか

なんて言ったんだろう

状況から察するに、走らないで!もしくは止まって!と言ったのであろう

しかし発音は、ドゥーオーアルガナクーガナなのである

原文が長すぎる

走らないで!可愛い坊や!
かもしれない

止まって!愛しき息子
かもしれない

もしくは、アルガナクーガナという名前の息子で、ドゥーオの部分が、ストップの意味なのかもしれない

また、この言語は短文でとても多くの情報を詰め込めるのかもしれない

昨日冷蔵庫にあったドラ焼きを半分食べたでしょ!知ってんだからね、お母さんは!お父さんのために買ったのに!バラされたくなければ止まりなさい!

という意味なのかもしれない

なんであなたは変わった日本語ばかり覚えるの?砂肝とか虚脱とか日々是決戦とか、なかなか使う機会ないよ!もっと基本的なの覚えなさい、分かった?分かったなら止まりなさい!

ということかもしれない

ふろふき大根と赤魚の粕漬けが好きなんて困った坊やね、趣向が40年くらい早いわ!お母さんメニューに困っちゃう!ハンバーグとかじゃだめ?今日も肉より魚の方がいいなら止まりなさい!

色んな可能性が考えられる

話しかけて、ぜひ本意を確かめたい

話せないんだった